TOTO ピュアレストQRの給水位置と給水範囲について(SH232系・SH233系)
近年の一般的なご家庭のトイレは、止水栓が便器に向かって左側にあると想定して作られていますが、ひと昔前のトイレは、隅付トイレなどはタンクの左側(新設のピュアレストQRタンク真後ろ)や、止水栓が便器から遠く離れた場所に設置されていることもありました。
既設の止水栓の位置によっては、必要部材が無ければピュアレストQRの取り付けができない(便器の交換がスムーズに進まなかったり、工事がストップしてトイレが使えない)ことになってしまいます。
そうならないためにも、ピュアレストQRを取り付ける前にご確認いただく給水位置・給水範囲とその対応方法についてご紹介します。
ピュアレストQRのご購入の前に
まずご確認いただきたいことは、下図のピュアレストQRの給水範囲です。
図の上部は壁排水、下部は床排水となり、右側の寸法部分( )内は手洗い付きの寸法です。
<ピュアレストQR(SH232系・SH233系)一般地用の給水ホース到達範囲>
タンクの給水部分が向かって左側にあるため、上図の通り左給水の給水範囲は右給水よりも広くなります。
既設の給水位置が図の黒い斜線部分にあり、給水ホースの長さが足りない場合は、
給水延長用フレキホ-スTN98L2X20(200mm)やTN98L2X30(300mm)をお求めください。
※便器の設置位置を前に出すと、前に出す分だけ給水ホースの到達範囲(給水範囲)が狭くなってしまいますので注意が必要です。
既設便器が隅付ロータンクの場合
TOTOのC14・C21系や、S536・S570・S670等が既設された、隅付ロータンクからの取り替えの場合は、止水栓の位置が下の画像の赤枠部分(新設タンクの後ろまたはタンクより高い位置)にあることが多いです。
この場合、壁を解体して止水栓を移設する方法と、壁を解体せず移設しない方法とで分かれます。
止水栓を移設する場合
給水位置を変更するために止水栓を立ち上げ直す場合は、手洗いなしタンクSH232BA・手洗い付きタンクSH233BAに同梱されている止水栓を必ず使用します。
〈壁給水の場合〉
壁給水の場合、メーカーが推奨する給水位置は、図の便器中心線から左に300mm、床から上に150mmの位置になります。
右給水の場合は図と対称の位置に施工してください。
〈床給水の場合〉
床給水の場合、メーカーが推奨する給水位置は、図の便器中心線から左に300mm、壁から100mmの位置になります。
右給水の場合は図と対称の位置に施工してください。
〈同梱止水栓の取り付け方法〉
1.家財などを濡らさないために必ず給水を止めます。
2.同梱の止水栓を取り付ける前に、既存の給水管内のゴミなどを完全に洗い流します。
3.止水栓のねじ部分にシールテープを巻く。
シールテープを巻く前に、ねじ部分の油分や汚れをきれいなタオル等でしっかりと拭き取ります。拭き取らずに巻くと水漏れの原因となります。また、シールテープの端も汚れが付着しやすいので、きれいにカットしてから巻いていきます。
・液体シール剤であるヘルメシールを、ねじに少量塗ってからシールテープを巻くとねじのすき間をさらに減らせますが、塗りすぎはヘルメシールが接手からはみ出て水道水に混じってしまう恐れがありますのでご注意ください。
ねじの先から2つ目のねじ山(1つ目は巻かない)から根本に向かってシールテープが緩まないよう引っ張りながら巻きます。
巻く方向は、ねじの回転方向(右ねじなら時計回り)に合わせて巻きつけます。もし逆方向にテープを巻いてしまった場合は水漏れの原因となってしまいますので、必ず最初からやり直してください。
また、シールテープの厚みが増すと配管に接続できなくなりますので、巻く回数はシールテープの薄さとねじのサイズで異なりますので調節が必要です。巻いた後はねじ山にシールテープを指でしっかりとなじませてから配管を接続します。
最後に水漏れがないかを確認しましょう。
カクダイ シールテープ 長さ15m
SANEI シールテープ 長さ15m
4.止水栓の給水を適切に取り付けます。
止水栓の給水方向は、給水位置や排水方式により異なりますが、給水ホースが折れ曲がってしまうと水の流れが悪くなったり、水漏れが発生する恐れがあります。給水ホースを無理に引っ張ったりせず、止水栓がゆるむ方向に力がかからないよう接続方向の調整を行いながら取り付けます。
また、給水ホースの取り回しが悪いとピュアレストQRのサイドカバーに干渉し、外れてしまうケースも見受けられますので、そこも考慮して取り付けるようにしましょう。
止水栓を移設しない場合
給水位置を変更しない場合、取り替え用の専用止水栓(フィルター付き)TS220FU2をお求めください。取り替え用止水栓の取り付けはタンクとの干渉を避けるために、タンク背面と壁との距離を55mm以上確保しましょう。
<TS220FU2 取り替え用止水栓 取り付けイメージ>
タンク後ろの壁からピュアレストQRの便器先端までの寸法(奥行き)は、便器本体(760mm)+55mm以上の寸法を要しますので、トイレのスペースが狭く感じてしまう可能性があります。また、上の取り付けイメージのように給水パイプがタンクの周りを沿う見た目となります。
※凍結防止のために給水管内の水を抜く水抜式タンク(SH232BNなど)には、取り替え用止水栓は使用できません。使用すると水抜きができなくなってしまいますのでご注意ください。
既設便器が蜜結タイプや平付タイプの場合
ピュアレストQRと同じ蜜結タイプや、壁にタンクを取り付けている平付タイプの止水栓をそのまま使用する(既設の止水栓が固着や、後ろの配管がぐらつきにより取り替えられない)場合、別売のフィルターユニット(HH11292)を取り付けます。
フィルターユニットを取り付けないと給水管内の異物が除去されず詰まってしまい、吐水やタンク内の給水がうまくできない等の不具合が生じる恐れがありますので必ず取り付けてください。
尚、フィルターユニットが同梱されているタンクSH232BAK、SH233BAKもご用意しておりますので是非ご検討ください。
※こちらのタンクに止水栓は同梱されません。
〈フィルターユニットの取り付け方法〉
止水栓にガタつきがないかを確認します。ガタつきがあれば古い配管が折れてしまう恐れがあるので、レンチを使ってしっかりと固定します。
水が噴き出さないように止水栓を必ず閉め、フィルターユニットを図のように取り付けます。取り付け時はパッキンを必ず組み込むようにしてください。
取り付け後にご確認いただくこと
取り替え用止水栓、同梱の止水栓、フィルターユニットを取り付けた後に、止水栓を開いて通水し、接続部分から水が漏れていないかを必ず確認しましょう。
ほかにも、給水フィルターの掃除や、便器の水たまり水位が下がっていないかなどの確認事項がありますが、詳しくは施工説明書をご覧ください。
以上となりますが、SH232系・SH233系のピュアレストQR取り付けの際にご参考いただけると幸いです。
当店ではピュアレストQRを多数取り扱っており、即日出荷が可能な在庫品もございますので、是非ご覧ください。
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