空間の広さの種類、それぞれの広さに応じてのトイレの選び方(0.4坪/0.5坪/0.75坪/1.0坪)
2023年05月13日更新
おうちの中でもほぼ毎日、しかも複数回使う場所の一つにトイレが挙げられます。そんなトイレが狭すぎると単純に使用しにくく、あまりに広すぎても落ち着かないと感じると思います。過ごしやすい(快適な)トイレにするには、トイレ空間(トイレの広さ)にあわせて、便器をはじめとする設備を設置することが重要な要素のひとつです。
そこで当記事では空間の広さの種類に応じたトイレの選び方(0.4坪/0.5坪/0.75坪/1.0坪)についてご紹介したいと思います。
トイレの取替をお考えの際はぜひ参考にしてみてください。
目次
トイレ空間の一般的な広さ
おうちのリビングや寝室と異なり、トイレの広さがどの程度か把握されている方は意外と少ないかと思います。一般的にリビングやトイレの広さはある程度決まっており、トイレの寸法は住宅の形態により大きく分けて4パターンの寸法があります。
0.4坪(800㎜×1200㎜)のトイレ
多くの建売りの住宅に採用されるのが、0.4坪(800㎜×1200㎜)のトイレサイズです。生活するスペースである居室の広さを優先した結果、どうしてもトイレサイズが狭くなります。
幅や奥行きがないため、便座に座ってみると少し圧迫感のあるギリギリの寸法です。建売りの寸法図面でトイレを確認しているよりも狭く感じるという方もおられます。
したがって、この広さのトイレで快適なスペースを確保する場合、まずトイレを奥行の小さいものにし、手洗器を外に設置するといった方向で検討しましょう。
尚、トイレ外に手洗い器設置が困難な場合は、手洗い付きトイレを設置することになります。
次に、トイレ内に収納を設置するのであれば、収納キャビネット・収納棚等を検討しましょう。
0.4坪以上のスペースにはフロア収納キャビネットや壁付収納棚を設置することも選択可能です。
0.4坪以下のスペースに設置する場合は、埋込収納棚 紙巻器付や埋込収納棚を選ぶなどの工夫が必要です。
0.5坪(800㎜×1600㎜)のトイレ
0.5坪(800㎜×1600㎜)のトイレは、現在普及している一般的な大きさで、戸建てでは確保しやすく、広くもなく狭くもないトイレサイズです。
0.4坪のトイレと同様に、幅(間口)が約800㎜なので便器に座った状態で何でも手が届く広さです。
奥行きは1600㎜あるため、便器から離れたスペースに、手洗い器を設置できます。
その場合、奥行きを活かす壁に埋め込むタイプの手洗い器をオススメします。
TOTO 手洗器付キャビネット・
LIXIL(リクシル) トイレ手洗器・
パナソニック アラウーノ手洗い(据置・埋込・ラウンド・コンパクトタイプ)
収納をつける場合は、0.4坪と同じで、フロア収納キャビネットや壁付収納棚を設置する。
フロア収納キャビネットはコンパクトな埋込収納棚 紙巻器付や埋込収納棚などの埋込タイプのものを選ぶ方がよいでしょう。
尚、0.5坪以下の大きさのトイレには介護をする場合には適しておりません。
0.75坪(1200㎜×1600㎜)のトイレ
0.75坪は、開口が約1200㎜で奥行が約1600㎜の大きさのトイレです。一般的な住居よりも、広い住居で採用されるため、安心感と開放感、介護も視野に入れられるサイズになります。
便器と手洗い器のスペースがそれぞれ独立した空間として、ゆったりと使っていただけるサイズです。設置できる手洗いカウンターも種類が多く、十分な大きさの手洗い器やカウンターを独立して設置しても余裕がある上、収納スペースの確保もできます。
またバリアフリーにも向いており、車椅子の方でも手すりを使い移動ができ、0.75坪以上が、介護にも適した大きさといえます。
1.0坪(1600㎜×1600㎜)のトイレ
開口が約1600㎜で奥行も約1600㎜のゆったりとした大きさのトイレです。将来的に万が一、車椅子での生活を余儀なくされた場合に、十分な介助スペースを確保出来るサイズがこちらとなります。
「介護なんてまだまだ先のことだし、広いトイレはまだ必要ない」とお考えの方もおられるかと思いますが、将来的に介護が必要であるならこのサイズのトイレです。
まだ介護が必要でない場合、デザイン、機能性に優れたトイレに手洗い器やカウンター・収納などを取り付けて使用する。介護が必要となった時は、車いす対応便器に取り替えることも可能です。
その方が後からトイレスペースを拡張するより、安価で済むこともあります。
トイレを設置するにあたっての注意点
トイレを快適にご使用いただく為の注意点についても少し触れておきたいと思います。
便器はトイレ空間にただ収まればいいというわけではなく、人の動作スペースも確保しなければなりません。
ここからは、便器を設置した場合、快適に使用する為に必要なスペースについてご紹介します。
必要なトイレ室内寸法について
下記の図のように、便器の先端から壁までの寸法(a)が400mm以上確保することをオススメいたします。
一般的なトイレ、設置の仕方を間違いがなければb寸法が1200mm以上あれば、400mm以上確保できます。
また、両壁からの間隔150㎜を確保しましょう。これらの寸法は動作スペース確保の他に、オート洗浄やオート便ふた開閉機能付き等の便座を正しく作動させる為にも必要です。
それらを踏まえて便器をご選定ください。
快適に過ごすために必要なトイレの広さ
先程ご紹介したトイレの広さは必要最低限の場合となっており、体格の大きい方では、便器に座った時やトイレットペーパーを使う際、立ち上がりの時に不便に感じるかもしれません。
そのため寸法に余裕がある場合は、便器からドアまでは、450~500㎜程度。壁からは200㎜程度離しておくと快適さと使いやすさが両立したトイレを作ることが出来るでしょう。
以下の表にトイレ寸法ごとの快適な便器の大きさをまとめておきます。
トイレ寸法 | 便器奥行 | 便器幅 |
---|---|---|
0.4坪 | 700~750㎜ | 400~480㎜ |
0.5坪 | 750~800㎜ | 400~480㎜ |
0.75坪以上 | 700~800㎜ | 450~500㎜ |
0.75坪以上のトイレであれば、どのような便器を置いても狭さを感じることはありません。
しかし、介護を視野にいれている場合、スペースも考慮してトイレ・カウンターや棚・手洗いなどを設置する時、コンパクトなものを選定しましょう。
トイレの出入り口について
ここまでトイレの広さとそこに設置するトイレについてのご紹介をさせていただきましたが、その他の留意点についてもご紹介しておきたいと思います。
トイレの出入り口が開き戸の場合、内開き・外開き共に扉の可動域(スペース)を取ってしまうため、使い勝手の悪いトイレになってしまうのです。
出入り口が引き戸の場合は、出入りするスペースの確保が出来るため、予算が許すのであれば、引き戸がオススメです。
尚、引き戸を選択される場合は、地震等により引き戸が外れ、通り抜けられなくなる恐れがあります。そのため、引き戸外れ止め用の金具などで対策を講じる必要があります。
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