簡単に和式トイレを洋式に変更!TOTO スワレットの機能や特徴・メリットとデメリットについてご説明
2022年8月23日更新
和式トイレは用を足すためにしゃがんだり立ちあがったりする必要があり、これらの動作は筋力のない方にとってはつらいものです。だからといって、和式から洋式トイレへ変更となると本格的なトイレのリフォームになってしまうため、なかなか踏み切れない場合もあるかと思います。そこで和式トイレを交換することなく手軽に洋式トイレへ変更できるのが、TOTOから販売されている【スワレット】です。この特性からスワレットは和式改造用便器という名称でも知られており、当店でも常時在庫する人気商品の一つになります。 今回は、このTOTO「スワレット」の機能や特徴、メリットとデメリットについてご説明していきます。
TOTO スワレットのメリットとデメリット
取り付けると和式トイレの構造のまま洋式と同じように使えるTOTO スワレットには、取り付けるにあたり「よかったと思える点」と「気を付けておきたい点」があります。こちらではまず、スワレットのメリットとデメリットについてご紹介していきたいと思います。
TOTO スワレットのメリット
スワレットの主なメリットについては以下の4点が挙げられます。
施工性に優れる
トイレを和式から洋式に変更しようすると、本来であれば大がかりなリフォーム工事が必要です。便器の交換はもちろんですが、段差の解消なども含めると20~30万程度の予算と2~3日程度の工期が掛かり、その間トイレは使えません。 その点TOTO スワレットであれば現在ご使用の和式水洗トイレの上にスワレットをかぶせて設置する為、大掛かりなリフォーム工事を必要とせず、短時間で洋式と同様に使える上に支出もかなり抑えられます。
足腰の負担軽減
和式トイレにスワレットを取り付ける事により、しゃがむ必要がなくなり足腰の負担を軽減できます。段差の昇り降りもなくなるので、つまずいて転んでしまうといったリスクの低減にも役立ちます。
臭いを抑えて使える
和式トイレを洋式トイレのように使えるスワレットと類似の商品は多数ありますが、TOTO スワレットは陶器製である事もメリットの一つに挙げられます。類似商品の大半はプラスチック製なのですが、どうしても傷がつきやすく、そこから臭いの元となる汚れが付着しやすいという問題がありました。一般的な便器がほんど陶器製なのは強度の高さから傷がつきにくく、劣化もしにくく、その上汚れを簡単に落とせる防汚加工を施しやすいからです。その為、掃除もしやすく清潔な環境を保ちやすいのです。
ウォシュレットを設置可能
スワレットにはウォシュレットが設置可能という点もメリットの一つといえます。和式便器では諦めるしかなかったウォシュレットやウォームレットもスワレットであれば設置出来る為、トイレの快適性を高めるのに一役買います。 尚、ウォシュレット、ウォームレット・普通便座各種につきましては下記にてご紹介させていただいておりますので、よろしければそちらもご覧ください。
スワレットのデメリット
次にスワレットのデメリットについて2点ご紹介したいと思います。
完全な洋式便器にはならない
スワレットは和式便器の上に被せて設置する形状のため、洗浄の際に便器の内側に十分な量の水が流れません。また、トイレの段差が低くスワレットの高さも低くなってしまうトイレでは、男子立小便時の尿ハネ等で便器付近が汚れやすいといったケースもあります。この様にスワレットは洋式便器に比べると内外共に汚れや臭いが残りやすく、清潔性は劣るため、こまめなお手入れが必要となります。
脱臭機能付き便座の脱臭能力が不足する
スワレットの構造上、仕方のない事となりますが、脱臭機能付き便座とセットで使用した場合は十分な脱臭効果を得られません。温水便座/暖房便座をお選びいただく際は上記を考慮していただく必要があります。
TOTO スワレットの設置条件
TOTO スワレットは、和式トイレの構造をそのまま活かして取り付ける商品です。設置条件としては、もともと段差がある水洗式の和式トイレであることに加え、便器後方がV字型、汚物排出が前方向、前方に洗浄管がある事などが挙げられます。
スワレットを取り付け可能な便器品番につきましては、
- TOTO製 C375AV
- TOTO製 C375AVF
- TOTO製 C750AV
となっており、上記以外の便器には設置不可となります.
尚、C375AV・AVFであっても便器リム手前の形状が湾曲している場合、
スワレットは設置出来ませんのでご注意下さい。
取り付けも含め注意したいポイント
既存の和式トイレを利用して取り付けるスワレットの注意したいポイントとしましては、下記にてご紹介の3点が挙げられます。
ポイント①:配管加工
和式トイレの洗浄管位置などの構造は、お宅によってバラバラで必ずしも決まっているわけではありません。場合によっては接続する既存配管との角度や長さに合わせる為に、洗浄管をパイプカッターで切断する等の配管加工も必要です
ポイント②:しっかりと固定する
スワレットを取り付ける際はガタツキが無いかを確認しましょう。不安定な状態のまま使用すると、スワレット本体はもちろん接地面である床も傷んでしまい、その結果、転倒などの事故を引き起こす危険性が高まります。スワレットの取り付には電動ドリル、ドリルビット、締め付け工具などを用いてしっかりと固定しましょう。
ポイント③:ウォシュレット設置時に電気工事が必要
トイレ内にコンセントがなく、ウォシュレットやウォームレット用の電源を増設しなければならない場合、有資格者による電気工事が必要な点にも注意しなければなりません。
その他のポイント
他にも、スワレットを設置するにあたって紙巻器の位置変更も見落とされがちなポイントといえます。和式トイレの場合、紙巻器は座って正面の位置に設置されているのが一般的ですが、スワレットを設置した場合、紙巻器が背中側となるので併せて移設すると良いでしょう。
この様にTOTO スワレットは特定の工具と一定の知識があれば、ご自身で取り付ける事も可能ですが、経験を問われる部分も出てくるので、難しいと感じたら専門業者への依頼も視野に入れると良いでしょう。それでも洋式トイレに交換するトイレのリフォームよりはるかに安価に取り付け出来ます。
TOTO スワレットのオプション
TOTO スワレットには、併せてご検討をおすすめしたいオプションが2つ御座います。
1つ目はスワレット用踏台です。スワレットはトイレに段差がある事が取り付け条件ですが、スワレット自体に高さを調節する機能は無く、既存の高さに合わせる形となります。したがって、必ずしも使いやすい高さになるとは限りません。そこで座った時の高さを調節できるのがスワレット用踏み台 A500です。こちらの踏台はスワレットに腰かけた状態で足が床に付かない場合の足置きとしてお使いいただく商品となっております。
※スワレット用踏台につきましては御色アイボリーのみとなっております。
2つ目はトイレ用手すりです。スワレットを取り付ける事で、和式便器とは使用時の方向が前後逆になります。その為、不安定な感覚を覚える事もあるでしょう。そこで、トイレ用手すりを利用者の体格に合わせて設置すれば身体を安定させやすくなり、トイレの利便性のみならず安全性も高められます。
下記にてトイレ用手すりの選び方をご紹介させていただいておりますので、よろしければそちらもご覧ください。
参考記事:トイレ用手すりの選び方
TOTO スワレットと介護保険の適用条件
TOTO スワレットを取り付ける場合、介護が目的であれば、介護保険の適用条件に一致します。ウォシュレット機能や高さの変更、ドアの開閉方式なども同時に介護保険の適用が受けられる範囲です。
必要なのは被介護者の要支援や要介護の認定で、ケアマネージャーにも相談しなければいけません。さらにリフォームした家庭環境での介護も大事な条件です。これらに加えトイレのリフォームも含めると一か月程度の期間が必要なため、相談と計画はかなり余裕をもって検討した方がいいでしょう。
※各地方公共団体で介護保険のサービス対象可否の判断が異なる場合がありますので、介護保険担当窓口で事前にご確認下さい。
まとめ
TOTO スワレットは、大掛かりな工事の必要もなく、和式トイレを洋式トイレと同様に使える便利な製品です。取付工事費も抑えられ、同時にウォシュレットなども選択できる事から、トイレの利用の幅が広がります。
★プロストア ダイレクトでは、TOTOのスワレットを卸価格で販売しておりますので、非常にお買い求めやすくなっております。以下のリンクからTOTO スワレット商品一覧をご覧頂けますので、ぜひ一度ご覧ください。
★尚、ご使用中のトイレがLIXIL製品の場合やご希望の方は、LIXIL RC-504 和風アタッチメントが同等品となっておりますので下記よりご覧ください。