TOTO ネオレストのご購入の前に
まずご確認いただきたいことは、ネオレスト各シリーズ(NX、LS、AS、RS)の給水範囲です。
それぞれに給水範囲が異なりますので、ご購入いただく前によくご確認ください。また、リモデルなどで便器の設置位置を前に出して施工すると、前に出す分だけ給水ホースの到達範囲(給水範囲)が狭くなってしまいますので注意が必要です。
※各説明書にも記載がありますが、腰を痛めたり、床に落として怪我をしたり割れたりしてしまう恐れがございますので、ネオレストの持ち運びや取り付けは必ず2人以上で行ってください
※寒冷地仕様の場合、給水対応範囲は床給水のみとなります。
ネオレストNXの給水位置
TOTOのネオレストNXは、プレミアムな空間をご提供するためデザイン性を重視しており、給水ホースが便器の正面から見えないように設計されています。また、排水心200㎜専用となりますので、標準の給水位置に止水栓を立ち上げ直し、施工してください。
<ネオレストNX 標準給水位置>
壁給水の場合、メーカーが推奨する給水位置は、図の排水管中心線から左に235±10mm、床から上に140±10mmの位置になります。
止水栓の給水取り出し方向は45度の範囲で取り付けます。方向を誤ると洗浄不良や水漏れの原因となりますのでご注意ください。右給水の場合は対称の位置と給水取り出し方向になるように設置します。
取り付けの際は必ず同梱のフィルター付き止水栓を使用し、ねじ部にシールテープを巻き、止水栓の向きに気を付けてください。
<ネオレストNX 壁給水取り出し方向>
床給水の場合、図の排水管中心線から左に215±10mm、壁から手前に60±10mmの位置になります。
給水取り出し方向は45度の範囲で取り付けます。右給水の場合は対称の位置と給水取り出し方向になるように設置してください。
<ネオレストNX 床給水取り出し方向>
尚、排水管の立ち上げ寸法が55 mm未満の場合は、別売の立ち上げ用アダプターHH01001Rを使用して立ち上げます。
ネオレストLSの給水位置
ネオレストLSタイプの給水ホース到達範囲は下図になります。
<ネオレストLS 標準給水位置>
<ネオレストLS リモデル給水位置>
<ネオレストLS 床排水リモデル(寒冷地水抜仕様)給水位置>
既設の給水位置が図の「標準」の範囲にある場合は、同梱の標準給水ホースで対応可能です。
それ以外の給水位置の場合は、オプションの給水延長用フレキホースを別途ご手配ください。
- ・図の「A」の範囲に給水位置がある場合 HM912(250mm)
- ・図の「B」の範囲に給水位置がある場合 HM913(450mm)
タンクの給水部分が向かって左側にあるため、上図の通り左給水の給水範囲は右給水よりも広くなります。
寒冷地仕様の場合は、給水対応範囲は床給水のみとなります。
また、ホース内部の凍結の恐れがありますので、給水延長用フレキホースHM912、HM913は使用しないでください。
ネオレストAS・RSの給水位置
ネオレストASタイプ・RSタイプの給水ホース到達範囲は下図になります。
<ネオレストAS/RS 標準給水位置>
<ネオレストAS/RSタイプ 床排水リモデル(一般地流動仕様)給水位置>
<ネオレストAS/RS 壁排水リモデル(マンションリモデル)給水位置>
既存の給水位置に接続する場合は、AS/RSタイプの壁排水リモデル対応品(ネオレストAS: CES97*0PX系、ネオレストRS: CES95*0PX系)を使用してください。給水ホース対応可能範囲は上のマンションリモデル図をご参照ください。
<ネオレストAS/RS 床排水リモデル (寒冷地/水抜仕様)給水位置>
既設の給水位置が図の「標準」の範囲にある場合は、同梱のリモデル標準給水ホース(700mm)で対応可能です。
それ以外の給水位置の場合は、オプションの取り替え用フレキホースを別途ご手配ください。
- ・図の「A」の範囲に給水位置がある場合 TN111L86(860mm)
- ・図の「B」の範囲に給水位置がある場合 TN111L552(550mm)
- ・図の「C」の範囲に給水位置がある場合 TN111L45(450mm)
- ・図の「D」の範囲に給水位置がある場合 TN111L40(400mm)
- ・図の「E」の範囲に給水位置がある場合 TN111L37(370mm)
※上記の給水ホースは延長用ではございませんのでご注意ください。
タンクの給水部分が向かって左側にあるため、上図の通り左給水の給水範囲は右給水よりも広くなります。
ネオレストAS・RSの「給水隠蔽」タイプは所定の位置に給水管を取り出す必要があります。
このため、リフォームでは給水管の移設や壁の補修が追加で必要工事となってしまいますので、 コストや工期の面であまり適しません。
そのため、リフォームの場合「給水隠蔽」タイプではなく、「給水露出」タイプがおすすめです。
その際、必要となるのがネオレストAS・RS用 給水露出ユニットになります。
給水露出タイプへ変更後の給水到達範囲は、リモデル標準給水ホースをご参照ください。
尚、新築で使用される場合には事前に給水位置の計画を行えば「給水隠蔽」「給水露出」どちらも設置可能です。
また、市販の給水ホースを使用する場合、給水ホース接続部(Oリング+クイックファスナー)をねじ式(G1/2)に変換する
THK26 ネオレスト用 変換アダプターをご使用ください。
市販のホースは、ホース内径φ10㎜程度以上のもので、十分な耐圧性能があるものを使用してください。ホースの内径が小さいと流量が低下し、洗浄能力が低下する可能性があります。
床排水で排水心が436㎜以上の場合や、壁排水で排水管取り出し長さが95㎜以上の場合は、便器を前に出して施工してください。
※便器の設置位置を前に出すと、前に出す分だけ給水ホースの到達範囲(給水範囲)が狭くなってしまいますので注意が必要です。
同梱止水栓の取り付けについて
〈同梱止水栓の取り付け方法〉
1.家財などを濡らさないために必ず給水を止めます。
2.同梱の止水栓を取り付ける前に、既存の給水管内のゴミなどを完全に洗い流します。
3.止水栓のねじ部分にシールテープを巻く
シールテープを巻く前に、ねじ部分の油分や汚れをきれいなタオル等でしっかりと拭き取ります。拭き取らずに巻くと水漏れの原因となります。また、シールテープの端も汚れが付着しやすいので、きれいにカットしてから巻いていきます。
・液体シール剤であるヘルメシールを、ねじに少量塗ってからシールテープを巻くとねじのすき間をさらに減らせますが、塗りすぎはヘルメシールが接手からはみ出て水道水に混じってしまう恐れがありますのでご注意ください。
ねじの先から2つ目のねじ山(1つ目は巻かない)から根本に向かってシールテープが緩まないよう引っ張りながら巻きます。
巻く方向は、ねじの回転方向(右ねじなら時計回り)に合わせて巻きつけます。もし逆方向にテープを巻いてしまった場合は水漏れの原因となってしまいますので、必ず最初からやり直してください。
また、シールテープの厚みが増すと配管に接続できなくなりますので、巻く回数はシールテープの薄さとねじのサイズで異なりますので調節が必要です。巻いた後はねじ山にシールテープを指でしっかりとなじませてから配管を接続します。
最後に水漏れがないかを確認しましょう。
カクダイ シールテープ 長さ15m
SANEI シールテープ 長さ15m
4.止水栓の給水を適切に取り付けます。
止水栓の給水方向は、給水位置や排水方式により異なりますが、給水ホースが折れ曲がってしまうと水の流れが悪くなったり、水漏れが発生する恐れがあります。給水ホースを無理に引っ張ったりせず、止水栓がゆるむ方向に力がかからないよう接続方向の調整を行いながら取り付けます。
取り付け後にご確認いただくこと
同梱の止水栓や給水ホース等を取り付けた後に、止水栓を開いて通水し、接続部分から水が漏れていないかを必ず確認しましょう。
ほかにも、給水フィルターの掃除や、便器の水たまり水位が下がっていないかなどの確認事項がありますが、詳しくは施工説明書をご覧ください。
以上となりますが、TOTO ネオレストの取り付けの際にご参考いただけると幸いです。
当店ではTOTO ネオレストを多数取り扱っていますので、是非ご覧ください。