フラッシュタンク式とは
フラッシュタンク式とは、フラッシュバルブ式の「連続洗浄」、タンク式の「省施工」の長所を兼ね備えた、TOTO独自の洗浄システムです。タンク式と同等の給水管(15A)で給水し、フラッシュバルブ式と同等の連続洗浄(約20秒で次の洗浄が可能)を電源レスで実現したものです
フラッシュバルブ式のトイレは、水道管に直接取り付けられており、レバーペダルや人感センサーなどで起動させることにより、強力な水流で便器を洗浄可能です。また、タンク式のように水を貯めておく必要がなく、時間をおかずに連続して使用できますが、節水や取り付け易さといった観点でいうとフラッシュタンク式の方が優れています。また、フラッシュタンク式は、タンク式ですがフラッシュバルブ式のように連続洗浄することが可能など、フラッシュバルブ式からのフラッシュタンク式に交換すると様々なメリットがあります。
パブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式の種類別の機能の違い
こちらでは様々な現場やニーズ対応できる様多様な種類が展開される、TOTOパブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式の種類や機能についてそれぞれ説明していきます。
掃除口付きタイプも品揃え
掃除口付きタイプも品揃えにあり、便器詰まりが発生しても便器を設置したまま、詰まり除去作業ができるので、復旧までにかかる時間を大幅に短縮できます。
掃除ロ付き仕様品の注意点
異物が便器に訪まった際には、水管内へ押し出さないでください。排水管内で異物が詰まり、建物全体に損害を与えるおそれがあります。異物が便器に詰まってしまい、異物が掃除口から取り出せない、あるいは便器水たまり部へ押し出せない場合には、便器を取り外して異物を除去する必要があります。
施工がラクラクで容易にリモデルできる
フラッシュバルブ式の場合、部品がバラバラでバルブ本体の組み立てが必要な上、ハード管接続のためミリ単位の施工が求められます。その点、フラッシュタンク式の場合、タンクをセットするだけで設置が完了し、またフレキホースなので接続も簡単なためリフォームにもオススメです
サイドカバー仕様品を展開
床排水タイプにはサイドパネル付きが用意され、便器側面の凹凸を覆い、お掃除もしやすいすっきりとしたデザインです。
床・壁排水どちらも対応可能
排水心が120±10mmあり、床排水タイプ/壁排水タイプが品揃えされているため、梁などで床排水仕様が使えない現場でも、建物全体でフラッシュタンク式便器を使用できます。
低水圧対応
低水圧現場対応用の止水栓を同梱したセットが用意されています(床排水タイプ)。0.05MPa(19L/分流動 時)以上であれば設置可能になります。
※壁排水タイプの場合は、別途THF36RAを手配ください。
TOTOパブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式の共通機能
TOTOパブリックコンパクト便器・フラッシュタンク式は、シリーズを通して省スペースで広く使える設計のモデルであり、高い経済性と優れた清掃性を両立した設計となっております。ここからは本製品に搭載される共通機能について詳しく説明していきます。
連続洗浄可能なトイレが一般的な15A給水口径で実現
新洗浄システム「フラッシュタンク式」の採用で、タンク式と同じ給水口径15Aでフラッシュバルブ式と同等の連続洗浄が可能となっています。給水配管とポンプのサイズダウンになり、配管改修の場合、建物の省資材化に役立ちます。また、6台連接の場合、フラッシュバルブ式だと給水管径50Aを必要としましたが、フラッシュタンク式なら32Aで洗浄可能です。
トイレの混雑緩和に寄与
従来のタンク式の場合、タンクに水がたまるまで4.8Lで約60秒必要でしたが、フラッシュタンク式の場合、約20秒で次の洗浄が可能となりトイレの混雑緩和につながります。
コンパクト&すっきりデザイン
給水タンクが低く抑えられており、ローシルエットのフラッシュタンクとパブリックトイレ、ウォシュレットのセットは、空間がすっきり仕上がりオススメです。
セットした際に便器と便座の段差を抑えた一体感のあるデザイン
ゆとりあるトイレ空間を実現
便器前出寸法は675mm。ピュアレストQR(CSS232系)よりも奥行きが85mmもコンパクト。飲食店や学校など限られたスペースのトイレや介助スペースを広くとりたい高齢者施設にもオススメです。
パブリックコンパクト便器との比較
フラッシュタンク式 | タンク式 | フラッシュバルブ式 | |
---|---|---|---|
パブリックコンパクト便器 (床置床排水) |
CS498系 | CS597系 | CS494系 |
便器前出寸法 | 675㎜ | 723㎜ | 675㎜ |
連続洗浄可能で省施工、便器前出寸法が675mmのフラッシュタンク式がおすすめです。
介護動作への配慮
タンクを低くすることで介助者の身体の後ろに入り込めるようになっています。そのため、立ち座り時に腰の入った姿勢を保ちながら、両手で利用者の身体を支えられます。
タンクがコンパクトになり軽量化
ピュアレストQRのタンクは約16.4kgありましたが、フラッシュタンク式のタンクは約5.5㎏とコンパクトな軽量タンクで、従来品の約1/3の重さになり施工もラクラクです。
掃除のしやすい「フチなし形状」
TOTOでは、汚れがたまりやすいフチ裏をなくした独自の便器形状で、手前から奥までぐるりとフチなしなので、トイレ掃除がサッとひとふきで完了することが可能となっています。(床排水の場合)
※写真はイメージにつき機種によって形状が異なります。
しっかり節水する4.8L便器
排水量が大幅に抑えられたフラッシュタンク式は、しっかり節水する4.8L便器で環境にやさしく、しかも経済的な便器です。
排水効率の良い「トルネード洗浄」
便器の吐水口より水流を勢いよく噴き出し、トルネード水流で便器全体をぐるりと効率よく洗い流します。
※写真はイメージにつき機種によって形状が異なります。
セフィオンテクト便器
セフィオンテクト便器は、汚れが付きにくく落ちやすいTOTO独自の技術で、陶器表面の凹凸を100万分の1mmのナノレベルでツルツルに仕上げられています。そのため、少ない水量で効率よく洗浄でき節水効果を高められます。
※ 10年使用後相当の便器にて比較。便器内に、合成した疑似汚れを塗布。
※ 写真はイメージにつき機種によって形状が異なります。
パブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式の仕様・機能別品番一覧
パブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式は「床・壁の排水方向」「壁・床ごと展開される排水芯」「掃除口の有無・左右」「サイドカバーの有無」「止水栓の種別」により仕様を選択できます。陶器・タンクカラーは「ホワイト(#NW1)」「パステルアイボリー(#SC1)」の2色が用意されています。
セット品番 | 排水方向 | 排水心 | 掃除口 | サイドカバー | 止水栓 |
---|---|---|---|---|---|
CFS498B | 床 | 200mm | なし | なし | 標準 |
CFS498BT | 低水圧 | ||||
CFS498BK | あり | 標準 | |||
CFS498BKT | 低水圧 | ||||
CFS498BC | あり(右) | なし | 標準 | ||
CFS498BCT | 低水圧 | ||||
CFS498BCK | あり | 標準 | |||
CFS498BCKT | 低水圧 | ||||
CFS498BLC | あり(左) | なし | 標準 | ||
CFS498BLCT | 低水圧 | ||||
CFS498BLCK | あり | 標準 | |||
CFS498BLCKT | 低水圧 | ||||
CFS498BY | 255mm※1 | なし | なし | 標準 | |
CFS498BYT | 低水圧 | ||||
CFS498BYK | あり | 標準 | |||
CFS498BYKT | 低水圧 | ||||
CFS498BYC | あり(右) | なし | 標準 | ||
CFS498BYCT | 低水圧 | ||||
CFS498BYCK | あり | 標準 | |||
CFS498BYCKT | 低水圧 | ||||
CFS498BYLC | あり(左) | なし | 標準 | ||
CFS498BYLCT | 低水圧 | ||||
CFS498BYLCK | あり | 標準 | |||
CFS498BYLCKT | 低水圧 | ||||
CFS498BM | リモデル対応 255~460mm |
なし | なし | 標準 | |
CFS498BMT | 低水圧 | ||||
CFS498BMK | あり | 標準 | |||
CFS498BMKT | 低水圧 | ||||
CFS498BMC | あり(右) | なし | 標準 | ||
CFS498BMCT | 低水圧 | ||||
CFS498BMCK | あり | 標準 | |||
CFS498BMCKT | 低水圧 | ||||
CFS498BMLC | あり(左) | なし | 標準 | ||
CFS498BMLCT | 低水圧 | ||||
CFS498BMLCK | あり | 標準 | |||
CFS498BMLCKT | 低水圧 | ||||
CFS497BP | 壁 | 120mm※2 | なし | なし | 標準 |
CFS497BPC | あり(右) | ||||
CFS497BPLC | あり(左) |
※既設の便器がフラッシュバルブ式の場合は、給水口径を15Aに変更し、止水栓用カバーTHF38を別途ご発注ください。(給水口径サイズダウン用部材は別途現場手配ください)
※1 新設の場合、排水フランジは現場排水管にあわせて別途ご発注ください。塩ビ排水管用:HP430-7(VU・VP75用)/HP430-1(VU・VP100用)鉛管用:T53WR75またはT53WR100
※2 排水高さの調整代は120±10mmです。
オプションパーツ紹介
TOTOパブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式には、大便器背面カバーがオプションで用意されています。大便器背面カバーは、背面部分に配管や配線が露出しているため、その見た目を美しくするために設置するパーツです。また、便器周辺の配管や配線の保護や背面部分の掃除をしやすくするためにも役立ちます。
大便器背面カバー(防火区画対応)
品番:HM220P 壁排水用
大便器背面カバー
品番:HA220P 壁排水用
※床排水タイプは、陶器背面が開口していないため、背面カバーは不要です。
まとめ
当ブログでは、「TOTO パブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式」の機能と仕様別の品番についてご紹介致しました。
パブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式は、従来のフラッシュバルブ式とタンク式の良いとこ取りをしたような製品となっております。また、床/壁の排水方向・展開される排水芯・掃除口の有無と方向・サイドカバーの有無・止水栓の種別と、かなり複雑な種類が展開されており、混乱されるかもしれません。しかし、これだけの種類が展開されているからこそ様々な現場に対応できる製品ともいえます。
上記以外の機能に関しても他のTOTO製便器と同様に、掃除の手間やランニングコストを下げられる機能搭載につき、利用者が多くなりがちな公衆用に最適な便器といえます。
プロストアダイレクトでは、TOTO パブリックコンパクト便器・フラッシュタンク式を卸価格でご提供しています。これからリフォームをお考えの方は是非ご覧ください。
尚、パブリックコンパクト便器 フラッシュタンク式は便座別売となっており、代表的な適合便座を下記リンクにてご案内させていただいておりますので、ぜひ一度ご覧ください。
また、以下のリンクから洗浄方式違いのパブリックコンパクト便器 タンク式・フラッシュバルブ式、それぞれの商品一覧をご覧頂けます。
また、TOTOパブリック向けトイレ全体のページは以下からご覧頂けます。