IHクッキングヒーターの日常のお手入れ方法と重要性
IHクッキングヒーターの汚れ対策として大事なことは、使い終わったらさっと拭き掃除することです。このときの汚れはこびりついていないだけではなく、温度も高い状態で固まっていないのですぐに落とせます。つまり、このタイミングが最もきれいにふき取れるチャンスとなるのです。
吹きこぼれて焦げ付きが見られたときには、中性洗剤を水で薄めた中にふきんを漬けておいて、硬く絞ってからふき取ると大体の汚れは落とせます。これもできるだけ早くふき取るのがポイントです。時間をおくと汚れが固まり落としにくくなるからです。
素早くふき取るメリットはまだあります。トッププレートと本体には、わずかですが隙間があるでしょう。こうした部分から汚れが侵入すると、内部でいろいろと問題を引き起こすケースがでてきます。内部で部品を腐食させる場合もありますし、制御基板などにダメージを与えて故障する可能性も忘れてはいけません。
IHクッキングヒーターは手軽で便利です。しかし、家電製品の一つであり、水分や汚れでダメージを受ける場合もあるため、日常的なお手入れは欠かせません。そのお手入れの方法を知っておくと、ダメージを減らし長持ちさせることもできます。
IHクッキングヒーター天板の掃除方法
ガスコンロには鍋やフライパンを載せる五徳が天板にありその部分の掃除がしにくいという問題がありました。その点、IHクッキングヒーターは五徳が無く天板がフラットな為ガスコンロと比べて掃除がしやすいというのが大きな魅力となります。しかし、掃除を容易にできる安心感があるからこそ、IHクッキングヒーターは汚れが放置されやすい部分でもあるのです。
ここからはIHクッキングヒーター天板の掃除方法を汚れの種類ごとにご紹介したいと思います。
ただし、IHクッキングヒーターは家電製品です。電気が流れていますので、必ず電源を切って掃除することを忘れないようにしましょう。
焦げつき汚れの原因
重要なポイントは、なぜ焦げ付き汚れがでてくるのかです。汚れには主に3つの原因が考えられますが、その原因を理解しておくと、早い段階で掃除した方がいい理由がはっきりしてきます。
調味料などの焦げ付き
焦げ付き汚れの原因の一つに吹きこぼれが挙げられます。しょうゆやみりんといった調味料類のみならず糖分が含まれている煮汁なども焦げ付きます。フライパンの中でも焦げ付きやすい食材は、吹きこぼれたときにも汚れとして残りやすいと考えて間違いありません。
吹きこぼれしたときには、焦げ付く前に必ずふき取るのがポイントです。見逃しやすいのが、少しだけこぼれたときです。少しだからそのままにしてしまいがちですが、フライパンや鍋の中でついた焦げ付きを放っておくとどんどんと大きくなるのと同じことがIHクッキングヒーターの天板でも起きます。天板には汚れがつきにくい加工がなされていますが、放置した少しの汚れが次の汚れを呼び寄せてしまうことにつながるのです。
焦げ付き汚れを予防する意識として吹きこぼれには時間を置かずに対処するのは当然ですが、少量の時にも見逃さずにふき取っていきましょう。これが汚れを広げ悪化させないポイントとなります。
跳ねた油汚れが付着
汚れの原因は焦げ付きだけではありません。調理中に発生する油汚れが原因で他の汚れを巻き込んでこびりつくケースもあります。油汚れが発生する調理法としては揚げ物や炒め物が挙げられます。揚げ物調理で飛び跳ねた油は見た目ですぐにわかりますが、食材に関わらず炒め物でも少量ながら油は飛び跳ねてしまいます。このような状況は、魚焼き器の油の煙と同じです。これらの油汚れがだんだんと蓄積していくのは、毎日お料理している人なら一度は経験があるでしょう。同じような事がIHクッキングヒーターでも起きているのです。飛び跳ねた油は時間を置かず、こまめに拭き取ってしまえば、他の汚れを巻き込むこともありません。落ちにくい油汚れは中性洗剤や専用のガラストップクリーナーAD-KZ063A等を使って拭き取れば綺麗に落とせます。これもIHクッキングヒーターを清潔にお使いいただくポイントの一つといえます。
ガラストップ専用クリーナー
AD-KZ063A
なべ底の汚れが付着
少し違った見方をすると汚れの原因も見えてきます。例えば鍋底に汚れが付着していたケースです。これを知らずのうちに加熱していくと、鍋底のよごれがそのまま焦げ付き、IHクッキングヒーターの方にまで移ってしまう可能性が出てきます。
ガスコンロでは五徳があり、なべ底は直接触れず汚れも付着しませんが、IHクッキングヒーターは鍋などを直接乗せるため汚れの原因となるのです。IHを清潔にお使いいただく為には使用する鍋やフライパンの底面にも気を配りたいところですね。
焦げつき汚れの落とし方
ここからはIHクッキングヒーターについてしまった汚れの落とし方についてご紹介致します。
IHクッキングヒーターにこびりついてしまった焦げ付き汚れの落とし方には、主に3つの方法が考えられます。
焦げ付き汚れの特性に合わせれば市販で手に入るもので比較的容易に掃除できます。
下記にて焦げ付き汚れの原因とオススメの洗剤を表にまとめたものと、それぞれのお掃除方法をご紹介したいと思います。
焦げ付き汚れの種類 | オススメの洗剤 |
---|---|
調味料などが原因の焦げ付き | アルカリ性洗剤 |
調理中にはねた油が原因の焦げ付き | |
鍋底の汚れが原因の焦げ付き | クレンザー |
重曹×ラップ
主だったIHの焦げ付き汚れは醤油などの調味料の吹きこぼれが原因となっており、それらは酸性です。酸性の汚れはアルカリ性の洗剤を使って中和させると良く落とせます。最近では掃除に重曹やクエン酸を使う人が増えました。IHクッキングヒーターでも重曹を使って汚れを落とす方法は有効です。掃除用の重曹は100均などでも簡単に手に入りますので用意しておくといいでしょう。
準備するのは、重曹とラップ、それに汚れをふき取る雑巾やタオルです。
重曹2:水1の割合でペーストを作っておきましょう。これを焦げ付いた部分に塗っておき、ラップを丸めたものでこすります。方法はたったこれだけで、あとはきれいにふき取りましょう。
落ちにくい汚れがあったときには、重曹ペーストを塗ってからしばらく放置しておきます。乾燥すると効果がなくなるので、上からラップをかけて養生してあげると効果を持続しやすくなります。特別な薬品とかの必要がないため、安全な方法でしょう。
クリームクレンザー×アルミホイル
鍋底の焦げ付きが付着したり、焦げ付きが炭化して頑固になってしまった汚れはクリームクレンザーとアルミホイルの組み合わせで落としましょう。使用法としましては 汚れの上にクリームクレンザーを掛けて、丸めたアルミホイルでこすります。あとはぬれタオルや雑巾で拭き取ると完了です。ポイントはクレンザーに含まれている研磨剤です。粉末やペースト状のクレンザーを使うと、研磨剤の含有量が多すぎて表面のコーティングを傷つけるケースが考えられます。これらは使わないようにしましょう。安全なのはクリームクレンザーで、含有率20%程度のものが適切です。IHクッキングヒーター対応と書かれているものもあります。
IH専用焦げ落とし用スポンジ
IHクッキングヒーター専用のスポンジも汚れ落としには有効です。焦げ汚れ落とし対応のスポンジがありますので、ホームセンターなどで探しておくといいでしょう。
こちらも方法は簡単です。スポンジに水をしみこませて、汚れの部分をこすります。あとは雑巾やタオルで拭き取るだけです。
IHクッキングヒーターに対応しているスポンジですので、表面のコーティングに傷を付けずに済みます。基本的にはこのように対応品を使うのが大切です。
グリルを掃除する方法
魚焼きグリルは汚れが落としにくいから使わないという人も多いでしょう。実際にグリル掃除をしようとしても、なかなか奥まで見えない閉鎖空間になっている構造上、掃除がしにくく臭いもこもりやすいのが原因です。しかし折角のグリルを衛生面や臭いがネックで使っていないというのももったいないので、掃除の仕方を考え直してみましょう。 グリルを掃除するにあたって大事なことは、適切な掃除方法です。それぞれの手順さえ抑えてしまえば比較的容易にお手入れ頂けるかと思います。グリルの掃除手順は以下の通りとなります。
①受け皿(プレート)や網、扉を取り外す
②水拭き・洗剤で洗う
③水で洗い流す
④乾かしてから元に戻す
意外と忘れがちなのが、グリルを引き出す扉部分になります。ほとんどの製品が扉も取り外し可能なので、忘れずに水拭きしておきましょう。
グリル掃除のポイント
魚焼きグリルの汚れの原因は、食材に含まれている脂です。脂肪分は酸性を示す成分なので、落とすためには先述の通りアルカリ性の洗剤が適しています。最近では100均でも手に入るセスキ炭酸ソーダがいいでしょう。IHクッキングヒーターの天板の掃除にも使えるので常備しておくと掃除も手早くできます。
粉末で販売されているものなら、スプレーボトルに水を500mlいれて、小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを入れて攪拌すれば出来上がりです。
このセスキ炭酸ソーダの使い方は簡単です。受け皿などにスプレーしたあと、乾いた雑巾などでふき取るだけです。時間がたって固まった汚れには、キッチンペーパーにしみこませて張り付けるといいでしょう。これだけで油汚れを分解しやすくなるからです。どうしても滴ってしまうような上の部分にも同じように対応すると便利です。セスキ炭酸ソーダを吸い込み、だんだんと汚れが緩んできますので、無理にこすらないでもきれいになります。
排気口・吸気口の掃除方法
IHクッキングヒーターに取り付けられている排気口は、どうしても汚れがたまりやすい部分です。油が飛び散るだけではなく、調理したときの食材が落ちる場合もあります。油がたまると他の汚れを巻き込みこびりつくことが多いので、マメに掃除するのが大切です。特に魚焼き器の油煙が上がる排気口は、どうしても汚れが付きやすいため、意識的に掃除すると良いでしょう。
排気口・吸気口掃除のポイント
排気口の上には必ずカバーやポケットなどがついています。これらは外してから掃除しましょう。油がこびりつくとなかなか落ちないため、食器洗い用の洗剤かセスキ炭酸ソーダ水を使うのがポイントです。取り外した部品は、ボールやたらいなどを用意してつけておくと簡単に綺麗になります。
問題なのは排気口の中です。かなり狭い場所となるため、手などは入りません。便利な方法として100均などでも売っている狭いところ用の掃除用の棒を使うと良いでしょう。
なければ家庭にある割り箸にペーパーなどを巻きつけて掃除する方法もあります。セスキ炭酸ソーダ水などを含ませ輪ゴムで止めてあげれば簡単です。ただし、汚れはどうしても下に落ちてしまうため、意識的に掬い上げるように掃除します。なんとか擦っているうちに、汚れがつかなくなったり、抵抗感がなくなったりすれば綺麗になった証拠です。
やってはいけない掃除方法
IHクッキングヒーターの掃除ではやってはいけないことがあります。
1つ目は「酸性の洗剤」を使うことです。IHクッキングヒーターの汚れは主に酸性のため、酸性の洗剤を使ってもあまり効果はありません。もし、水のミネラル成分の固まりや石鹼カスなどのアルカリ性の汚れを落としたい場合は、酸性の洗剤の中でも「クエン酸」を使用するようにしましょう。
2つ目のやってはいけないことは、金属のヘラを使用することです。焦げ付きや汚れを落とすために、ヘラでこすってしまうと天板が傷ついてしまいますので使用しないようにしましょう。
3つ目に排気口を掃除する際は排気口内に液体の洗剤を直接吹き掛ける事です。排気口から機械の内部に液体洗剤が達してしまい内部腐食や故障の原因となるため、必ずペーパーやガーゼに洗剤を染み込ませて使用しましょう。
掃除しやすいIHクッキングヒーターを選ぶ
お掃除しやすいグリルを搭載したIHクッキングヒーターも多くの種類があります。IHクッキングヒーターを長年使用されている場合や、新たにIHクッキングヒーターの購入を検討されている場合は、グリル庫内やヒーター全てをフラットにする設計を採用したパナソニック「ラクッキングリル」やグリル庫内底面をフラットにする設計を採用した三菱「びっクリアオーブン」等のお手入れが簡単な機能を搭載した製品を選ぶのもおすすめです。
プロストアダイレクトは、リフォームに携わる全てのお客様に向けて、IHクッキングヒーターを販売しております。分かりやすい現場の設備の特長や様々な商品仕様のご確認をして頂きながらお選び頂けるように情報を発信し、それらを明瞭な卸価格にて販売しております。
尚、上記にてご紹介のパナソニックの「ラクッキンググリル」・三菱の「びっクリアオーブン」機能搭載のIHクッキングヒーターにつきましては、下記にてそれぞれ掲載致しておりますのでよろしければご覧ください。
また、PANASONIC・MITSUBISHI製のIHクッキングヒーターにつきましては下記にてそれぞれシリーズ毎に掲載致しておりますので、そちらもよろしければご覧ください。
IHクッキングヒーターの関連部材をご紹介
最後にIHクッキングヒーターの関連部材をご紹介させていただきたいと思います。
IHクッキングヒーターの「天板やグリル内は掃除できれいになったけど、据置き枠や置台、鍋やフライパン等の汚れがどうしても落ちない」といった時の取替候補品のご選定にお役立ていただければ幸いです。
まとめ
IHクッキングヒーターは、日常的に使う大事な調理器具です。清潔に使うことで、料理していても楽しくなります。汚いままではテンションも上がらないどころか、不具合や故障を誘発し10~15年といわれるIHクッキングヒーターの耐用年数を縮めかねません。この様に毎日の食事という面のみならず、IHクッキングヒーターを長くお使いいただく為にも衛生状態に気を配る事は大切になってきますので、汚れたらいつでも拭けるように掃除用のグッズを用意しておくと良いでしょう。
IHクッキングヒーターの購入・交換をご検討の際はぜひプロストアダイレクトにお任せください。当店では、IHクッキングヒーター本体を卸価格で販売しており、非常にお買い求め安くなっております。以下のリンクから商品一覧をご覧頂けますので、ぜひ一度ご覧ください。
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