ガス給湯器からお湯がでない時の原因
お湯が出なくなった時の主な原因として自然災害や天候・給湯器や蛇口の故障の何れかが考えられます。 自然災害や天候の場合、大雨・台風・地震・寒波・落雷での凍結などが原因となっており、下記にて自然災害ごとに考えられる原因や対処法をまとめましたのでご覧ください。 尚、天候や自然災害が原因でなくガス給湯器や蛇口の不具合や故障が考えられる場合は、お湯が出なくなった時にまず確認すべき箇所と対処法をご確認ください。 また、ガス給湯器には不具合発生時に原因を特定するためにエラーコードをリモコンに表示させる機能が搭載されておりますので、エラーコードが表示される時はそちらを先にご確認頂くと容易に不具合の原因を特定できる場合もございます。 エラーコードに関しましてはエラーコードが表示される場合にて詳しくご紹介させていただいております。
大雨や台風が原因の場合
大雨や台風などの悪天候の日には、ガス給湯器の点火に不良を起こしていたり、給湯器内の安全装置が作動してお湯が出なかったり給湯器が動かない場合があります。
その際、ノーリツ製ガス給湯器であれば「111」「E06」「06」、リンナイ製ガス給湯器であれば「111」「11」等のエラーコードがリモコンに表示されることが多いです。これらエラーコードの表示が出た場合の復帰手順といたしましては、リモコンの「運転」スイッチを入れ直してから再度お湯を出してみてください。
地震が原因の場合
地震が原因でガスメーターがガスの供給を遮断し、お湯が出なくなることがあります。
お湯が出なくなってしまいそれが地震直後の場合は、まずガスメーターを確認してみてください。ガスが遮断されているようであればガスメーター側でガスが遮断されている場合にて対処法をご紹介させていただいておりますのでお試しください。
尚ガスメーター側でガスが遮断されていなくても、ノーリツ製のガス給湯器の場合、「100」「10」等のエラーコードがリモコンに表示されお湯が出せないケースがあり、これらのエラーコードが表示された場合運転スイッチ「入」「切」し給湯栓を開けることにより復帰します。
凍結が原因の場合
寒冷地では給湯器の凍結防止措置が取られているので問題ありませんが、比較的暖かい地域で大寒波などが起こった際に配管内部に残った水の凍結が原因で、お湯が出なくなってしまう場合があります。
その際、ノーリツ製ガス給湯器であれば「E37」「E0F」「562」、リンナイ製ガス給湯器であれば「163」等のエラーコードがリモコンに表示されることが多いです。朝起きてお湯を使おうと思ったらお湯が出ない、ということが多いですが気温の上がる昼頃まで待てば凍結した部分が解凍されてお湯が出てくる可能性があります。尚、急ぎでお湯を使いたい場合は配管が凍結していないかを確認するにて対処法と注意点についてご紹介させていただいておりますのでお試しください。
落雷が原因の場合
落雷があった後、ガス給湯器の電源が入らなくなることもあります。その際は、給湯器内部での漏電や基盤の故障が原因の可能性が高いため、一度、給湯器のコンセントを抜き差ししてみてください。
尚、落雷が原因で停電が起きている場合は復旧まで待ちましょう。
それでも直らない場合は、漏電が原因で給湯器の故障も考えられますので、点検もしくは修理・交換をご検討ください。
ガス給湯器からお湯が出ない時に確認すべき箇所と対処法
ここからはガス給湯器からお湯が出なくなった時に給湯器や蛇口等のどこを確認すべきかについてご紹介いたします。
比較的容易に解決できるケースもございますので、「お湯が出ない=ガス給湯器の不具合・故障」と早合点せずしっかり一つずつ確認していき、原因を究明していきましょう。
水栓の確認
お湯が出なくなった場合、その蛇口だけではなく、キッチン・浴室・洗面などご自宅全てのお湯が出る蛇口をご確認ください。また、お湯だけが出ないのか、水・お湯どちらとも出ないのかも併せて確認ください。
水は出るがお湯が出ない場合
蛇口から水は出るけど、お湯が出ないという場合は、一部の蛇口からのみお湯が出ないのか、ご自宅全ての蛇口からお湯が出ないのかが原因を見極めるポイントとなります。
一部蛇口からのみお湯が出ない
ご自宅の蛇口を全て確認し、一部蛇口だけお湯が出ない場合は、蛇口自体の故障や不具合が考えられます。
例えば、洗面・浴室・キッチン等それぞれの蛇口の中でキッチンだけお湯が出ないという場合は、キッチン蛇口の故障や不具合が原因の可能性があります。
蛇口からお湯が出ないとなると真っ先に給湯器の故障疑いがちですが、まずは別の場所の蛇口から問題なくお湯が出るのかをご確認ください。
※一部の蛇口からお湯が出ない場合、その蛇口のお湯用の止水栓が閉まっていないかもご確認下さい。
※浴室の蛇口を確認する場合は、サーモスタットがお湯の温度に設定されているかも併せてご確認ください。
尚、一部の蛇口からのみお湯が出ず、故障と考えられる場合の対処法といたしましては蛇口の交換をご検討いただくことをおすすめいたします。
どの蛇口からもお湯が出ない
ご自宅のどの蛇口からもお湯が出ない場合は、給水元栓が閉まっていたり、給水の経路である水抜き栓のフィルターに詰まり等があると給湯器内に給水できず、お湯を沸かすことができません。その為まず給水元栓と給湯器の水抜き栓のフィルターにゴミが詰まっていないかをご確認ください。それぞれの対処法といたしましては給水元栓が閉まっている場合は開き、水給水元栓が開いているにもかかわらずお湯が出ない場合は給水元栓の上部にある、水抜き栓の中のストレーナ(水抜き栓フィルター)の掃除をし、ゴミを取り除く事が挙げられます。
※掃除方法は、ご使用の給湯器の取扱い説明書をご確認ください。
水もお湯も出ない場合
この場合は断水や配管の凍結などそもそも水の供給に疑いがあるので、ここからご紹介する箇所の確認と対処法を行っていきましょう。
止水栓を確認する
蛇口はそれぞれ止水栓を経由しており、その止水栓が閉まっている場合、蛇口から水やお湯を出すことができない為、止水栓が開いた状態であるか確認してください。
※止水栓は水量調節機能も担っているので、必ずしも全開とは限りません。
水道の元栓を確認する
家全体の給水を担う水道の元栓が閉まっている場合は、蛇口や給湯器などの機器に水を送ることができません。その場合元栓がきちんと開いていることを確認してください。また、断水の際も水を送ることができないため、断水が起きていないかも併せて確認を行ってください。
配管が凍結していないかを確認する
冬場や寒い日などに給湯配管の凍結し水が出せないケースがあります。配管に凍結防止カバーなどを取り付けていない野ざらし状態の場合、天気予報で0度以上となっていても凍結してしまう事があります。
急ぎお湯を使いたい場合は、配管にタオルを巻き、その上から30~40度のぬるま湯をかける・ドライヤーで温める・低温のカイロで温める等の方法で配管を温めると復旧します。
※配管に直接熱湯をかけて無理に溶かそうとすると熱膨張を起こし配管が破裂する危険性があるので、絶対に熱湯はかけないでください。
ガスが供給されているかの確認
給湯器と一緒にガスコンロやガスファンヒーターなど他のガス機器も使用できない場合は、ガスの供給が停止されている可能性が考えられますので、下記にてご紹介のケースごとの確認と対処法を行っていきましょう。
ガスメーター側でガスが遮断されている
ガスの供給が停止している場合ガスメーターを確認して、表示ランプが赤く点滅していないか確認し、ガスメーター側でガスが遮断されていた場合は復帰作業を行いましょう。
ガスメーターは、以下の方法で復帰させることができます。
1.全てのガスの使用を中止します。
2.ガスメーターの「復帰」ボタンのキャップを左に回して外します。
3.復帰ボタンを奥まで押し込み、ゆっくりと手を離します。
4.赤いランプが点灯した後、再度点滅が始まるのでそのまま3分ほど待ちます。
5.赤いランプの点滅が消えるとガスが使えるようになります。キャップは元に戻しておきましょう。
上記の作業を行っても、復旧できない場合はガス供給会社に連絡をおすすめいたします。
プロパンガス(LPガス)が無くなっている
プロパンガス(LPガス)をご使用の場合、LPガス容器の中のガス量が少なくなり、給湯器にガスが供給できなくなっている場合が稀にあります。ただ、プロパンガスの残量は外から目視で確認することができませんので、ガス残量を確認したい場合は、ご契約のガス会社にお問い合わせください。
ガスの元栓が閉まっている
ガスが止まっていなくてもガスの元栓が閉まっていると、給湯器にガスが供給されず、お湯を沸かすことができません。給湯器を使用する際は、ガスの元栓が完全に開いている必要があります。
特に、賃貸のマンションやアパートにご入居され、初めて蛇口をひねった際、お湯が出ない場合は、給湯器のガスの元栓が閉まっている可能性があります。
この場合の対処法といたしましては給湯器の配管部分にあるガスの元栓を開栓してください。
※メーカーにより、元栓の形状が異なります。
電気が供給されているかの確認
電気を使わないと思われがちなガス給湯器ですが、蛇口をあけてお湯を出すまでに水量センサー・ファンモーター・ガス量制御弁・温度センサー等の制御機構がガス給湯器には内蔵されており、そのそれぞれが電気を使う為、電気の供給が停止されていると当然お湯も出ません。
ここからは、給湯器からお湯が出なくなった時の電源周りの確認点についてご紹介致します。
分電盤側で電気が遮断されている
分電盤には家全体の電気の使い過ぎを察知して作動するアンペアブレーカー、漏電を察知して作動する漏電ブレーカー、場所ごとの電気の使い過ぎを察知して作動する安全ブレーカーの3種類の安全装置が搭載されております。これらのブレーカーが作動した場合、電気が使えなくなってしまうため、復帰作業を行う必要があります。
ブレーカーが落ちてしまったときは以下の方法で復帰させる事が出来ます。
1.3種類全てのブレーカーのスイッチを「切」にする
2.コンセントから電気製品の電源プラグを外す
3.アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーの順番でスイッチを「入」にする
4.外した電気製品の電源プラグをコンセントに差し込む
尚、漏電ブレーカーが落ちた場合、電気製品の故障や電源プラグの劣化等の可能性が考えられる為、漏電している機器を見つけた場合は利用を中止し、漏電箇所が判らない場合は電力会社への連絡を入れましょう。
漏電ブレーカーが落ちている
ガス給湯器には分電盤に搭載されているブレーカーとは別に漏電ブレーカーが取り付けられており、漏電を検知するとこのブレーカーが落ちて電気の流れを断ち、事故を未然に防ぐようになっています。
ガス給湯器の漏電ブレーカーを復帰させたい場合一旦電源プラグを抜いて数秒ほどおいてからまた差し込むことで電気の遮断を改善できます。もし、これでもブレーカーが落ちる様であれば漏電が考えられる為、その場合は電源プラグを抜きメーカーや専門業者に連絡することをおすすめいたします。
電源コンセントが抜けている
見落としがちな点として給湯器の電源コンセントが抜けているケースがあります。給湯器本体の電源コンセントは屋外に設置されていることが多く、何かの拍子で抜けてしまったり、イタズラで抜かれてしまっていたりする場合があるので念のためコンセントをチェックしてみましょう。
給湯器本体を確認する
これまでご紹介のお湯が出ないケースに該当しない場合、給湯器の不具合や故障のケースが考えられます。その場合には、メーカー保証期間内であるかなどをご確認の上、給湯器メーカーにお問い合わせください。
エラーコードが表示されている
リモコンにエラーコードが出る場合は、付属の取扱説明書に記載されているエラーコードに応じた対処が必要になります。
下記にてノーリツ/リンナイのメーカー別エラーコード一覧のご紹介をさせていただいておりますのでご参考にしてください。
【サイトリンク:エラーコードノーリツ/リンナイ】
尚、不具合を解消してもエラー表示が消えない場合のエラーコード表示のリセット法といたしましては、
①リモコンのスイッチを一旦切って入れ直す「リセット」を行う
②給湯器本体の電源プラグをコンセントから一旦抜き、10秒ほど経ってからもう一度差し込み「リセット」を行う
10年以上使用している
給湯器の耐用年数は、各メーカー10年と定めています。
使用頻度にもよりますが設置から10年以上経過している給湯器は内部の経年劣化や消耗に伴った故障が起こりやすくなります。
尚、「この給湯器をどれくらいの期間使用しているかわからない」という場合は本体に製造年月日が記載されているのでそちらで確認できます。記載箇所に関しましては以下のメーカーサイトをご覧ください。
製品名・製造番号の確認方法 | 製品に関する大切なお知らせ|ノーリツ
製品本体の表示について | リンナイ株式会社
故障の場合『交換』と『修理』どちらがお得?
上記にてご紹介の対処法を試してもガス給湯器が動かない場合、給湯器が故障している可能性が考えられます。
この場合、給湯器を交換すべきか、修理すべきか迷うところだと思います。ここでは、交換と修理、どちらがお得なのかについてご紹介いたします。
メーカーの保証期間内なら修理する
メーカーの保証期間内とされる1~2年内であれば無償で修理を受けられます。まずは修理を依頼しましょう。交換が必要と判断された場合でも、無償で交換してもらうことができます。
ただし、故意による破損といった故障は有償対応になることもあるので、注意が必要です。保証期間内に異常を感じたら、点検を兼ねて積極的にサービスを受けることをお勧めします。また、機種によってメーカーの保証期間は異なります。メーカーのお問い合わせ窓口やお手持ちの保証書でご確認下さい。
使用期間が8年以上である場合は交換する
メーカー保証期間を経過していると有償での対応となります。メーカーの「修理可能期間(メーカーが部品を保有している期間)」はおおよそ10年となっており、設置から7年以内のガス給湯器であれば部品の交換や、修理を行った方が良い場合がありますが、設置から8年以上のガス給湯器の場合であれば修理しても、またほかの部分が経年劣化等に伴って故障してしまい修理費が嵩んでしまう恐れがある為、ガス給湯器本体ごと交換する方が結果的には安く済むこともあります。
故障したガス給湯器を修理するか交換するかは、使用期間や費用を検討した上で選ぶのが良いでしょう。
まとめ:何をしてもお湯が出ない場合はガス給湯器の交換を検討しよう
この様に「ガス給湯器からお湯が出ない」といった分かり易い不具合も考えられる原因を切り分けてみれば「蛇口」・「電気」・「ガス」・「水道」・「ガス給湯器」と疑うべき箇所が多岐にわたります。しかし、原因を特定し適切な対処さえ施してしまえば費用をかけることなく比較的容易に復帰できる不具合も多数ある為、当ブログでご紹介させていただきました。
もし、対処法を行っても不具合が改善せずガス給湯器の故障の様であれば「まだ修理できそう」「もったいない」と思って修理を施すより、思い切って交換してしまった方が長期的にはお得になることも少なくはないため、メーカーや専門業者の意見も聞き、相談をしながら修理か交換か、慎重に検討しましょう。
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