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バスイングとは?ガスふろ給湯器(フルオートタイプ)のメリット・デメリットを解説

バスイング給湯器のイメージ

「バランス釜だからお風呂が狭い!」「バランス釜だといつかやけどしそうで心配。」とおうちのお風呂の事でお悩みの方へ。  バランス釜のお取替え候補品に壁貫通タイプの給湯器バスイングという製品があるのはご存知でしょうか? このバスイングを大まかに説明するとお風呂のバランス釜からこの給湯器に取り替えることでお風呂を広く、安心してご使用いただける製品となっております。 そこで今回は壁貫通タイプの給湯器と聞いてピンときた方も初耳の方にもバスイングのガスふろ給湯器の基礎知識やメリット・デメリット、設置位置や特徴などについて解説いたします。

バスイング(外壁貫通設置形・壁貫通タイプ)のが開発されるまでの歴史

いったいどのようにしてバスイングのようなガスふろ給湯器給湯器が生まれたのでしょうか。バスイングが誕生した経緯を知るには、やはりガスふろ給湯器の歴史を知ると良いでしょう。
一昔前のお風呂の湯船にお湯を張る方法は、お風呂場の中に組み込む形でふろがまと呼ばれ、浴槽の横に設置し、浴槽に張った水を沸かして使用する追い焚き機能が主流でした。そのふろがまにシャワーの機能を備え付けたものが開発されていきました。
しかし、浴槽の隣に設置するために場所を取り、浴槽を小さくせざるを得ませんでした。また、空焚きや火災の可能性が高い等多くのデメリットがあり、次第に、現在主流の設置フリー形のガス給湯器やガスふろ給湯器に変わっていきました。それでも、一部の公営住宅や市営住宅、築年数の古い戸建てでは配管の関係上設置が難しく、今でもこのバランス釜が使われていることも多くあります。
そのふろがまをメーカー側が苦慮し、浴室の壁を突き抜けて本体を突き出す状態で設置することにより、お風呂の浴槽の広さ、機能性と安全を確保出来る様に改良を加えたのがバスイングになります。

実は「バスイング」はノーリツ独自の製品

「バスイング」と呼ばれているガスふろ給湯器ですが、この「バスイング」という言葉は、全メーカー共通ではないことをご存じでしょうか?実は、バスイングとはノーリツの「外壁貫通設置形」のガスふろ給湯器の製品名です。 ノーリツ バスイング ガスふろ給湯器一覧はこちら
その他のメーカーでの製品名が以下の通りです。

バスイング(壁貫通型給湯器)に取替えできるふろがまは?

給湯器の普及により、旧来のふろがまは近年見かけることが少なくなりましたが、公営住宅・市営住宅・県営や府営の団地、築年数の古い戸建てなどでは現役でお湯を沸かしています。
ふろがまの種類は、BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)、FF式(強制給排気)、RF式(自然給排気、壁掛型・据置型)、FE式(強制排気式)、CF式(自然排気式)等あります。
バスイングは、お風呂場の外壁を貫通し、本体が外に突き出しの状態で、屋内ではなく屋外に設置するタイプになる為、バスイングに変更できるのは、BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)のタイプになります。

丸記号 BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)

BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)

槽の横に設置し、室内から外に出ている給排気口を使って屋外で給排気を行うため浴室内の空気を使わず浴槽内のお湯を沸かします。
BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)のみが壁貫通式ガス給湯器への交換できるものとなります。
バツ記号 FF式(強制給排気)

FF式(強制給排気)

浴室内に設置し、給排気とも屋外で行います。
四角い煙突が壁を突き抜けており、排気は送風機(ファン)により強制的に行います。
バツ記号 RF式(自然給排気、壁掛型・据置型)

RF式(自然給排気、壁掛型・据置型)

屋外に設置し、屋外にて本体から直接給排気を行うため排気筒は不要です。
給気や排気用のダクトを必要としない自然給気・自然排気方式ですので、効率よく運転します。据置型は浴槽の近くに壁を隔てて設置し、地面に取り付けをするタイプです。
バツ記号 FE式(強制排気式)

FE式(強制排気式)

屋内に設置し、屋内の空気を給気して燃焼に使用する為、必ず換気口が必要なタイプです。浴室内への設置はできません。設置フリータイプは取り付け場所を選ばず、浴槽と離れていても使用できます。排気は送風機(ファン)によって円形の排気筒を通し、強制的に屋外に排気します。
バツ記号 CF式(自然排気式)

CF式(自然排気式)

屋内や浴室内に設置されており、屋内の空気を給気して燃焼に使用する為、必ず換気口が必要なタイプです。排気は円筒の排気筒を通して屋外に排出。機器の直上にバフラーと呼ばれる少し膨らんだ煙突があるのが特徴です。

現在、CF式風呂釜は浴室内の設置が禁止されています。

しかし、BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)タイプの場合でも、壁がもろい場合等は工事ができません。その他にも、マンションや公営住宅・市営住宅、団地によっては管理規約の内容により取り替えができないことがあります。工事業者や販売店等と一緒に、工事の可否を管理会社やオーナーにご確認下さい。

バスイングのガスふろ給湯器のメリット・デメリットとは?

バスイングの取替前と取替後のイメージ

バスイング(ガスふろ給湯器)のメリットは主に、ガスふろ給湯器を外壁に貫通して設置出来るため浴槽が広くする事ができます。具体的なバスイングのガスふろ給湯器を導入するメリットは以下の通りです。

  • ・広々とした浴槽でゆったりできる
  • ・ガスふろ給湯器のフルオート・オートタイプ/追い炊きタイプのみの標準タイプ/給湯専用のオートストップ
  • ・安全を確保できる

一方、広い浴槽を手に入れる代わりに、以下のようなデメリットがあります。

  • ・その他のガスふろ給湯器に比べて工事費用が高い

以上のメリット・デメリットについて、詳しくご紹介いたします。

メリット1.広々とした浴槽でゆったりできる

従来のふろ釜、バランス釜では、浴室内の浴槽の横に設置していたため、どうしても浴槽が小さくなっていました。バスイングならお風呂場の外壁に貫通設置出来る分浴槽の幅が広がり、ゆったりと過ごすことができます。

ノーリツのバスイング専用浴槽の場合であれば、ガスふろ給湯器を外壁に貫通設置することから、110cmという従来よりも30cm以上広い浴槽を手に入れることが出来る為、お子さまと一緒にゆったりとお風呂に入ることができます。更にゆったりくつろげるアームレスト、すべりにくい防止浴槽底板、深すぎない浴槽、しっかり身体を支えられる手すりが付けられる等、バスイングは家族みんなに優しい設計となっています。

メリット2.機能的

ガスふろ給湯器 バスイング

ガスふろ給湯器は、水栓・蛇口からお湯を出す機能とお風呂のお湯張りを自動で行うことができる追い炊き機能が付いているタイプです。 ふろ給湯器には以下のような特徴があります。

  • ・一台でキッチン、洗面、浴室蛇口から同時にお湯が使える。
  • ・リモコンのボタン一つ押すだけで、自動で湯はりができる。
  • ・浴槽内のお湯を循環させて温めなおす追い焚き機能が使える。

フルオートタイプ(ノーリツ・リンナイ)

湯はりから、おいだき、保温、たし湯まで、すべておまかせの全自動。

フルオートタイプのイメージ

  • ・お湯はり リモコンのふろ自動をおすとお好みの設定温度で設定湯量まで自動的にお湯はりを行います。
  • ・追い炊き(保温) 浴槽の湯量をチェックし、温度が下がると自動で追い焚きを開始。設定温度で自動保温します。(自動保温の設定はOFFにする事ができます。)
  • ・たし湯機能 設定湯温より3~4cm水位が下がると自動的にたし湯を行い湯量をキープ!
  • ・追い炊き配管自動洗浄機能
  • ・入浴検知による自動追い炊き機能
  • ・設定水位までの自動調整機能

オートタイプ(リンナイのみ)

湯はりから、おいだき、保温までが自動+(たし湯ボタン)。

オートタイプのイメージ

  • ・お湯はり リモコンのふろ自動をおすとお好みの設定温度で設定湯量まで自動的にお湯はりを行います。
  • ・追い炊き(保温) 浴槽の湯温をチェックし、温度が下がると自動で追い焚きを開始。設定温度で自動保温します。(自動保温の設定はOFFにする事ができます。)
  • ・たし湯機能 お湯が減った場合は、手動でボタンを押して、たし湯をします。
    標準タイプ(ノーリツのみ)
    湯はりから、おいだき、保温までが自動

ノーリツ 標準タイプ

    ●追い炊き(保温) 浴槽の湯温をチェックし、温度が下がると自動で追い焚きを開始。設定温度で自動保温します。(自動保温の設定はOFFにする事ができます。)

ガス給湯器 バスイング

給湯専用タイプは、水栓・蛇口からお湯を出すことのみを行うタイプです。先ほど紹介したオート・フルオートタイプに付いている便利機能などが付いていない、非常にシンプルな給湯器のことです。 給湯専用タイプの特徴を以下のようにまとめましたので、ご確認ください。

  • ・浴室蛇口からお湯が使える。
  • ・お風呂のお湯はりは手動で蛇口の開け閉めが必要。
  • ・オートストップ機能付きなので、お湯はりが終わると自動的にお湯がストップする。
  • ・「追い炊き」機能はなし

オートストップタイプ(リンナイのみ)

ガス給湯器専用 湯はりが終わると自動的にお湯をストップして音声でお知らせする、便利な「音声ナビ」機能を搭載しています。設定湯量でお湯が止まりますので、止め忘れてお湯があふれる心配もありません。

リンナイ オートストップタイプ

その他の便利な機能 ノーリツのバスイング(エコジョーズ)には、浴槽前面から温風を吹き出す内蔵暖房で、浴室を床面から暖房します。入浴前に浴室を十分暖めておけば、近年問題になっているヒートショック防止になります。ヒートショックとは、暖かい場所(暖房の効いた部屋など)から寒い場所(脱衣所など)に移る際に発生し、失神や脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす現象のことです。内臓バス暖房を導入することで、ヒートショック防ぎ、冬場でも安全・安心に快適なバスタイムが楽しめます。

メリット3.安全を確保できる

バスイングはバランス釜を使用するにあたって特に注意が必要だった様々な点が改善されており、お子様からお年寄りまで安心してご使用いただけます。

BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)のタイプとバスイングを比較した場合

●バスイングは給排気が外にある為、不完全燃焼、一酸化炭素(CO)中毒の恐れを心配する必要がなくなります。

バスイングの給排気が外にあるるイメージ

●バスイングは給排気が外にある為、排水口がつまり、ふろがまが水に浸かってしまうことを心配する必要がなくなります。

バスイング 排水口のつまりがないイメージ

●BF式・バランス式風呂釜の様に、おふろをわかすとき空焚きにならないよう浴そうに十分な水(湯)が入っていることを必ず確める必要がなくなります。水を入れ忘れると、故障や思わぬ事故、火災の原因となります。

バスイング 十分な水が入っているかを確認するイメージ

●BF式・バランス式風呂釜はおふろに入るときよくかきまぜてお湯の温度を確かめずに入ると・おふろをわかした直後に、シャワーや上り湯を使うときに熱いお湯が出ると、やけどになってしまいます。その反面バスイングならそれらの心配をする必要がなくなります。

バスイング シャワーや上り湯のイメージ

デメリット1. 一般的なガスふろ給湯器に比べて工事費用が高い

ガスふろ給湯器はもちろん、浴槽の交換も必要になるため、バスイングの設置費用はその他のガスふろ給湯器(設置フリー型や隣接設置型等)の設置費用よりも少し高くなっています。機能にもよりますが、本体価格や工事費用込みで300,000円~400,000円前後かかります。
ガスふろ給湯器の寿命が10年程度だと考えると、少し割高に感じるかもしれません。複数の工事業者に見積もりを依頼する等、上手く価格交渉をしていきましょう。

リンナイ ホールインワン専用浴槽(壁貫通タイプ専用浴槽) のページ

バスイングの「号数」

号数は給湯器のパワーやお湯の供給能力を指します。

8号は、水温+25℃のお湯を1分間に8L給湯できるということ
8.2号は、水温+25℃のお湯を1分間に8.2L給湯できるということ
16号は、水温+25℃のお湯を1分間に16L給湯できるということになります。
バスイングには「8号、8.2号、16号」の3種類の号数があります。号数が小さい為、ガスの供給量の問題で8号、8.2号しか使えない場合以外は、16号を選びましょう。

バスイングの「エコジョーズ・非エコジョーズ」の違い

エコジョーズとは、少ないガス量で効率良くお湯を沸かすことができる省エネ性の高い給湯器のことです。ガスの消費量を減らすことで、ガス料金の節約ができ、CO2排出量を減らすため家庭と環境にやさしい給湯器でもあります。
ご家庭で消費されるエネルギー量の1/4は給湯から使われているというデータがあるほど、給湯器選びは非常に重要です。毎日使うお湯だからこそ、給湯器には省エネ性にこだわるのも良い選択だと考えられます。「省エネ性を重視したい」という方は、エコジョーズは非常におすすめの給湯器でしょう。なぜなら、メーカーにもよりますが、従来の給湯器からエコジョーズに交換した場合、約10%~15%のガス消費量を抑えられることが出来ると言われているからです。
約10%~15%のガス消費量を抑えられるということは、ガス料金も同時に抑えられるということです。さらにエコジョーズは給湯器の使用頻度が高いご家庭程、削減効果が高くなる傾向があります。お子さんがたくさんいらっしゃるようなご家庭ではエコジョーズは大活躍するでしょう。エコジョーズの良い点を知ったところで、「エコジョーズに交換するかどうか迷っている」という方もいらっしゃることでしょう。そんな方のために今回はシミュレーションをご用意いたしました。
以下は、エコジョーズに変えた場合、年間で約25,900円のガス代を節約できると想定した場合のシミュレーションです。 ぜひご参考ください!

仕組み 排気量の違い 従来タイプ フルオートタイプ ecoジョーズ フルオートタイプ
特徴 ■従来からの標準的なタイプ。200℃の燃焼ガスが排出される。
■本体価格が安く初期費用を抑えられる。
■一般型よりも熱効率が高く、
ガス使用量・CO2排出量を10%~15%程削減できる省エネタイプ。
■本体価格は高いものの、消費ガスの量が少ないため、
ランニングコストが安いのが特長。
初期費用 約210,326円(税込)
[16号フルオートタイプ]
約207,075円(税込)
[16号フルオートタイプ]
年間ガス料金 77,076円(税込)
[都市ガスで4人家族の場合/年]
約71,007円(税込)
[都市ガスで4人家族の場合/年]
注意点 浴僧、水栓金具、施工費用は別途 浴僧、水栓金具、施工費用は別途
商品ページ GTS-165AD GTS-C166AD

【試算条件】 ※4人家族の1か月あたりの一般的なガス使用量35?、1年あたり420?を使用した場合を想定しております。
※1か月あたりの基本料金1364円81銭、1?あたりの単位料金税込144円52銭での試算となります。
※都市ガス(13A・12A)とプロパンガス(LPガス)等のガス種、ガス料金プラン・ガス供給会社により費用が変動いたします。

まとめ

旧来のバランス釜を使っている集合住宅もまだまだ多く、特に公営住宅や団地だと設備の買い換えがなかなか難しいかもしれません。しかしバスイングを導入することで浴槽が広がることやバス暖房で快適なバスタイムを得られ、日常生活にハリが出るのは間違いありません。
おうちのお風呂がBF式・バランス式風呂釜(自然給排気)で、且つバスイングへ変更可能であれば是非検討してみて下さいね。

もし、これから本格的にバスイングの交換を検討される場合は、プロストアダイレクトへお任せください。

当店では、今回ご紹介させて頂いたバスイングももちろん卸価格でご提供しております。
バスイング(フルオートタイプ)のエコジョーズの本体価格は、おおよそ207,000円~316,300円 バスイング(フルオート・標準タイプ)の非エコジョーズの本体価格は、おおよそ125,000円~210,330円
を取り揃えております。
また、ふろがま・バランス釜(BF式・バランス式風呂釜(自然給排気)、FF式(強制給排気)、RF式(自然給排気、壁掛型・据置型)、FE式(強制排気式))も幅広く扱っておりますので、お取り替え・リフォームに最適なガス給湯器が見つけることができます。

下記にて、その他のガス給湯器一覧ページをご参考頂ければ幸いです。ご興味ある方は、ぜひご覧ください。
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